自分の人生の主役は自分なんだよ。
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列車脱線事故

起こるべくして起こった事故だな。口では安全第一の運行が公共輸送機関の使命とかJR西日本経営陣は言っているが、独立採算制のもと利益をあげなくてはいけないわけだから、ライバル阪急との対抗上、過密運行になっていったのも無理のないはなしだ。そこでは秒単位の遅延も許されず、運転士にはかなりのストレスをかかえたままの運転業務になっていたことだろう。

おもえば中曽根元首相の音頭のもと国鉄民営化されたわけだが、戦後の復員者を大量採用したために国鉄職員は人員過剰になっていた。それに国労・動労といった組合の力が強く簡単に首切りができない。そこで中曽根首相の強権が発揮された。リストラを通じて、なんとか強い力をもっている組合を潰したいということが本音であった。

そのときに大量のベテランの首切りは将来の安全運行に禍根を残すという識者がその当時、数多くいた。世代から世代へと受け継ぐべき安全運行への常識が次第に風化し変化していったといったら言いすぎだろうか。組合は激しく抵抗したし、現在でも裁判闘争に持ち込んで闘っている旧国鉄マンやその家族たちがいる。しかし合理化への政府の誘導に国民は傍観をした。そう傍観したんだ。それが20年近くたって、思いもよらない惨事となって国民に襲い掛かる。

JR西日本株式会社のトップは国土交通省の天下りだ。3年もいればたんまりと退職金がもらえて、役所時代の賃金とあわせてたいそうな老後を送れる。それに東大に代表される高級官僚輩出校に入るために、多感な十代には恋愛もぜず、社会的矛盾を考えないで一心不乱に受験勉強をしてきた集大成として、老後には人一倍豊かな生活をして何が悪い。きっとそんなふうにおもっていることだろう。そんなトップに公共輸送事業のことを長いスパンで考えられるのだろうか。

なんでもかんでも効率を考えなくてはいけない世間の風潮、こんな風潮は権力者がマスコミを使っていかようにも操作できるわけだが、国民はまんまと乗せられてしまっている。

郵政民営化の閣議決定で政府と自民党のあいだで亀裂が生じている。ここでも効率が求められ、民間でできるものは民間でするということで、全国一律サービスが風前の灯になっている。各郵便局は独立採算制のために、赤字を丸抱えしている過疎地郵便局は閉鎖の危機においこまれるのではないか、という危惧を過疎地の住民は強く不安をいだいているんだ。

それでも国民は腹の中ではコイズミさん、どうしてこんなに意地になって郵政民営化を推進しようとするんだろうと思っている。郵政民営化よりも先にしなくてはいけないことがあるんじゃないか。

なんか日本政治は迷走しているんだな。しかし言えることは主権者である国民は傍観しているということだ。国民が動かない、意思表示をしないということがどれほどこわいことか、列車事故と同様、将来にまたそのツケが国民に跳ね返ってこよう。

列車事故でなくなられた方々に合掌。

2005年4月29日 喜多武司

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by kitatakeshi-blog | 2005-04-29 12:22 | 日本ななめ切り