自分の人生の主役は自分なんだよ。
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日本の、これから
NHKの特集生番組「日本の、これから」を衛星テレビJSTVでも放映されていた。4月1日からはNHKも海老沢元会長の肝いり理事・8人が総退陣ということもあり、実権が製作現場に戻ってきたようだ。ユニオンの設楽氏や反政府の言動を活発にしている慶応大学教授・金子勝氏、弱者からの視点で社会問題を糾弾するジャーナリスト・斎藤貴夫氏などが出席していた。ニッポン放送株買占めで話題の人・ホリエモンもいたっけ。 第一部では日本社会の格差について議論された。一般参加者やメールや電話による参加も交えての討論会だ。IT事業に先行投資をし成功した女性経営者の豪華な生活ぶりを紹介していた。港区の六本木ヒルズに住み、シャネルやエルメスなど高級ブランドを身にまとい、クルマはフェラーリ。生き生きとした表情で自分の生活ぶりをはなす。一方同じ港区に住む1人暮らしの72歳の老人は生活保護をうけ、ほそぼそと暮らす。何のために生きているのか判らなくなることがあるとつぶやく。 第二部ではフリータの増大が今後の日本社会に何をもたらそうとしているのか、ということがテーマだ。実際にフリーターをしている30代の生活ぶりが映像紹介される。散らかし放題の部屋、1日食費が1000円しか使えないらしく、素うどんをすすっている。何度も正社員になるべく会社訪問を繰り返しているとのことだが、ことごとく不採用の通知。不採用通知がくるごとにこの若者の精気をを抜き取っていく。元気のない表情だ。 その点、気力と努力でどん底から這い上がってきたホリエモンは血色がいい。バイタリティーが言葉の節々にあらわれる。ちょっとした気力・体力・根性の違いが同い年の2人を別人間にしていく。しかし気力・体力・根性も才能のうちということをかんがえれば、だれもがホリエモンにはなれない。社会的成功を収めるためには個人的な自助努力を上げるひとが多い。それも大切なことだ。が、同時に社会制度の整備というのも並行してすることが大切だ。同じ仕事をして給料に生涯賃金で正社員とフリーターでは1億5千万円の格差があるという。年収100万円ほどのフリーターがほとんだという。こういう事態を社会的に放置しておけばどうなるか。異様な犯罪が多発する温床になっていく。 労働基準法違反が濃いフリーター制度は企業の怠慢なんだ。コイズミ首相諮問機関メンバーの大学教授は次のようにのたまっていた。多国籍企業化している日本の大企業はみんな賃金の安い、たとえば中国に工場を移転してしまうだろう、と。そういわれると他の参加者は二の句が告げない。いいじゃねえか、外国に移転したい企業は移転すれば、というやつがいないんだな。当然移転されればおれたちの生活レベルは下がるだろう。問題は生活レベルが下がったときに精神構造がどうなるかということだ。自分の考えというものをもっていないと、貧乏は精神を蝕む。政府側の脅しを聴いて二の句がつげない参加者をみると、自分の考えがしっかりと確立していないと見える。 それにしても設楽氏・金子氏・斎藤氏と政府のやり方に異議を申し立てている活動家たちが、NHKに出演することによって、どうもNHKの免罪符になっているようにおもえてならない。もちろん現場のNHKマンですばらしい人がいるのはわかっている。このひとたちが今回の番組実現のために尽力したのだろうことは想像にかたくない。しかし政府自民党の政治家から圧力がかかっていない人選をしました。どうか受信料をはらってください、これからもこんな魅力のある番組をつくっていきますから、というメッセージにみえてしかたがないんだ。そうではないというなら、もうすこし現体制批判がどぎつい「うわさの真相」元編集長・岡留安則氏、田原総一郎や筑紫哲也を体制のガス抜きと評す作家・辺見庸氏、警察問題や社会問題に果敢に取り組む行動作家・宮崎学氏あたりにNHKは出演交渉してもらいたいもんだ。 2005年4月2日 喜多武司 |


